ニューヨーク出身のフォトグラファー、ゲイリー・ウィノグランド。
1928年に生まれ、第二次世界大戦中、空軍に所属していた時に写真を始め、1952年から1969年までフリーのフォトジャーナリスト兼広告写真家として活動しました。
1960年代前半からプライベートで、ロバート・フランクの「The Americans」をヒントにしたストリートフォトを撮り始め、よりよい写真を撮る為に工夫を凝らし、ハンディタイプのカメラに広角レンズを使用するというこれまでにない試みや、カメラのフレームを傾けるなどの手法を用い、新たな視覚効果を生み出しました。
日常を撮影した作品は、映画のワンシーンのようなストーリー性を感じ、当時の空気感が伝わってきます。
高い評価を得る為で無く、「自分に興味を抱かせた物が、写真にしてみるとどのように見えるか。それが知りたくて撮影する」と語り、他人の評価を気にせず自分のしたい事を追求していく彼のこだわりを感じます。
1984年に亡くなった後、膨大な未整理のフィルムとネガが見つかり、回顧展開催まで4年もかかったことでも有名です。 SEIYAMA