ROBERT FRANK / TAL UF TAL AB
現代を代表する写真家の一人、ロバート・フランク。
スイスからアメリカへと移住した彼は、1958年に名作「The Americans」を出版しました。
外国人から撮られた高度成長期のアメリカの写真は現地の人々に大きな衝撃を与えました。当時はあまり受け入れられなかったが、今となってはアメリカの歴史を知る事のできる重要な写真集の一つとなっています。
今回、紹介する写真集は”TAL UF TAL AB”。
これはスイスで使われるドイツ語の方言で「谷間に上がり、下がる方向」という意味。今、住んでいるニューヨークとカナダで生活し、立ち止まり、考えている。という事をこの言葉で表現しています。
2010年に出版されたこの写真集は、彼自身がテーマとなり婦人や友人、インテリア、そして自身を被写体にした写真や過去の作品が掲載されています。何気ない生活のワンシーンですが、その切取り方には惹き付けられる魅力があります。
ロバート・フランクの写真集はいつも装丁が凝っていますが、この写真集もシンプルで素敵です。是非、ご覧ください。