アヌーシュカのサロン名の由来となっているアヌーシュカ・フィルム。
アヌーシュカ・フィルムは1964年、映画監督ジャン=リュック・ゴダールと女優アンナ・カリーナによってフランスで設立された映画制作会社で、アヌーシュカはアンナのニックネームです。
ゴダールはフランソワ・トリュフォーやエリック・ロメールなどと並ぶ、ヌーヴェルバーグを代表する映画監督で、「勝手にしやがれ」(1959年)で長編デビュー。
この映画は即興演出、同時録音、自然光を生かすためのロケーション中心の撮影など、ヌーヴェルヴァーグ作品の特徴を持ちつつ、物語のスムーズな語りを疎外するほどの大胆な編集とそこから醸し出される独自性で高く評価されました。
その後ゴダールは、長編2作目の「小さな兵隊」(1960)の主演にアンナ・カリーナを起用。1961年に2人は結婚し、64年にアヌーシュカ・フィルムを設立します。
2人の作品は「女は女である」(1961)「女と男のいる舗道」(1962)「気狂いピエロ」(1965)「アルファヴィル」(1965)など、どれも今観てもすばらしい映画です。
残念ながら65年に2人は離婚してしまいますが、離婚後もゴダールは彼女をミューズとして起用した多くの作品を残しています。
ちなみにアンナ・カリーナはココ・シャネルがつけた芸名だと言われています。